『食後の眠気』が脂肪を呼ぶ?血糖値を整える食事テクニック

2025/06/27 ブログ
『食後の眠気』が脂肪を呼ぶ?血糖値を整える食事テクニック

大阪西区の女性専用パーソナルトレーニングジム「Styledgeスタイレッジ」です。

 

今回のテーマは「『食後の眠気』が脂肪を呼ぶ?血糖値を整える食事テクニック」です。

 

「ランチの後、頭がぼーっとして仕事にならない」

「夜ご飯の後、すぐに横になりたくなる」

こんな経験、あなたにもありませんか?

 

食後の強い眠気やだるさは、単に満腹だから起こるのではありません。

 

実は、近年の研究で血糖値の急激な変動が深く関わっていることが明らかになっています。

 

血糖値は、私たちの体のエネルギー源となるブドウ糖の濃度を示す重要な指標。

 

食事をすると血糖値が上がり、エネルギーが供給されますが、**急上昇した後に急降下する「血糖値スパイク」**が起きると、脳に必要な糖が不足して強烈な眠気を誘います。

 

さらにこの血糖値スパイクは、脂肪の蓄積・食欲の増加・肥満リスクの上昇など、さまざまな健康トラブルにも繋がる厄介な存在です。

 

この記事では、食後の眠気の原因を科学的に解説し、今日から実践できる血糖値を整える食事テクニックをお伝えします。

 

「眠気=太るリスク」と知ることで、日々の食事がもっと賢く変わります。

1. 食後の眠気の正体|血糖値スパイクとは?

食事後に血糖値が上がるのは、体にとって自然なことです。

 

しかし、問題はその上がり方のスピードと幅

 

白米やパン、砂糖たっぷりのお菓子のように、**消化吸収が早い「高GI食品」**を大量に食べると、短時間で血糖値が急上昇します。

 

例えば、白米250g(お茶碗大盛り1杯程度)には約85gの糖質が含まれています。

 

食後30分以内に血糖値が160mg/dL以上に跳ね上がることも珍しくありません(American Diabetes Association, 2022)。

 

このとき、血糖値を下げるために膵臓から大量のインスリンが分泌されます。

 

すると、血中の糖が一気に細胞へ取り込まれ、今度は急激に血糖値が低下

 

この**「血糖値の乱高下」=血糖値スパイク**が、脳への糖の供給不足を引き起こし、急に眠くなったり、だるくなったりするのです。

 

さらに、余剰の糖は中性脂肪に変換され、脂肪細胞に蓄えられるため、繰り返すうちに体脂肪が増加していきます。

 

血糖値スパイクが引き起こす悪循環

 

  • 急激な眠気・集中力低下
  • 食後のだるさ
  • 余剰エネルギーが脂肪として蓄積
  • 低血糖による空腹感・過食

 

欧州の研究では、頻繁に食後の眠気を感じる人はBMIが平均2.1高い傾向があると報告されています(Lassenius et al., 2020)。

 

つまり、食後の眠気は「太る体質」のサインでもあるのです。

2. 食後の眠気と肥満の関連性

「眠くなるだけなら大した問題じゃない」と感じるかもしれません。

 

しかし、食後の眠気が続く人は、

 

  • 日中の活動量が減る
  • 眠気を補うために甘い物やカフェインに頼る
  • 夜間の睡眠の質が低下する

 

といった負のサイクルに陥りやすい傾向があります。

 

実際、2020年に発表された調査では、食後に強い眠気を週3回以上感じる人は、BMIが平均で2.1高く、腹囲も4.5cm大きいとされています(Lassenius et al., 2020)。

 

この調査は約4000人の成人を対象に行われ、血糖値の変動が体脂肪蓄積・インスリン抵抗性の進行・肥満に繋がるリスクを示唆しています。

 

眠気による行動の変化が、さらに代謝を悪化させる

 

  • 午後に運動や家事をしなくなる
  • 食後に横になる習慣が増える
  • 消費エネルギーが減る
  • 余剰糖が脂肪に変わる

 

このように、眠気を軽視することが将来的な肥満リスクの増大に繋がります。

 

だからこそ、食後の血糖値を上手にコントロールすることが大切なのです。

3. 血糖値を整える5つの食事テクニック

ここからは、誰でも今日から取り組める血糖値の急上昇を防ぐテクニックを紹介します。

 

それぞれの方法には明確なエビデンスがあり、実践すれば食後の眠気や脂肪蓄積を大幅に軽減できます。

 

① 食物繊維を先に摂る「ベジファースト」

 

食事の最初に野菜やきのこ、海藻を食べると、糖の吸収速度が最大30%低下することが報告されています(Kishida et al., 2019)。

 

ポイント

  • サラダ・味噌汁・酢の物を最初に
  • 食物繊維1食あたり5g以上を目安に

 

具体例
ランチの定食で
「キャベツの千切り→魚→ご飯」
の順に食べるだけでも効果大。

 

② タンパク質・脂質を一緒に摂る

 

糖質単独よりも、肉や魚、卵などのタンパク質と一緒に食べると、血糖値の上昇が緩やかになります。

 

理由
タンパク質と脂質は胃の内容物の滞留時間を延ばし、糖の吸収をゆるやかにする。

 

  • 白米だけでなく、焼き魚や納豆を必ず添える
  • 朝食に卵やナッツを取り入れる

 

③ 低GI食品を選ぶ

 

主食を低GI食品に変えるだけでも、血糖値スパイクを抑えられます。

 

GI値の目安

  • 白米:約85
  • 玄米:約55
  • オートミール:約55

 

実践例
白米を1/3玄米や雑穀米に置き換える

 

パンを選ぶなら全粒粉パン

 

④ 食事時間と間隔を意識する

 

空腹状態で一気に食べると、血糖値が急上昇しやすい。

 

ポイント

  • 3食を規則正しく
  • 4〜5時間おきに分散
  • 間食にナッツやヨーグルトを活用

 

⑤ ゆっくりよく噛む

 

噛む回数を増やすことで、糖の吸収速度がさらに遅くなります。

 

目安
1口につき20〜30回噛む

 

よく噛むことで満腹中枢が働き、自然に食事量も抑えられます。

5. 食後の眠気を防ぐ生活習慣

食事だけでなく、日々のちょっとした工夫でも眠気を軽減できます。

 

⭕️食後の軽い運動

 

食後30分以内に10分程度のウォーキングをすると、血糖値の上昇を約20%抑えられます(Colberg et al., 2016)。

 

ポイント

 

  • 昼休みに社内を歩く
  • 夜は家事を兼ねて動く

 

⭕️コーヒーや緑茶を活用

 

カフェインには覚醒作用と糖代謝を促進する効果があります。

 

推奨量

  • コーヒー1杯(約80mgカフェイン)
  • 緑茶2杯程度

(ただし、カフェイン過剰は睡眠障害を招くため1日400mg以内に)

 

⭕️短時間の仮眠

 

どうしても眠気が強い場合は15分の仮眠を。

 

30分以上寝ると深い眠りに入り、起きた後に余計だるくなるので注意。

 

⭕️就寝3時間前の食事は控えめに

 

夜遅い食事は睡眠中も高血糖状態を引き起こし、睡眠の質を下げます。

 

理想は就寝の3時間前までに食事を終えること。

まとめ|血糖値コントロールが健康のカギ

食後の眠気は「体のSOSサイン」。

 

血糖値スパイクを放置すると、脂肪の蓄積や代謝異常を招きます。

 

しかし、ほんの少しの工夫で血糖値の急上昇は防げます。

 

今日から

  • 野菜を先に食べる
  • 低GI食品を選ぶ
  • ゆっくり噛む
  • 食後に軽く動く
  • この4つだけでも試してみてください。

 

眠気が減り、頭がすっきりするだけでなく、太りにくい体づくりに繋がります。

 

未来の健康と毎日の活力を守るのは、日々の小さな選択です。

 

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参考文献

  • American Diabetes Association (ADA). (2022). Standards of Medical Care in Diabetes—2022.
  • Brouns F, et al. (2005). Glycaemic index methodology. Nutrition Research Reviews, 18(1), 145–171.
  • Colberg SR, et al. (2016). Physical Activity/Exercise and Diabetes: A Position Statement. Diabetes Care, 39(11), 2065–2079.
  • Heckman MA, et al. (2010). Caffeine in foods: A comprehensive review. Journal of Food Science, 75(3), R77–R87.
  • Kishida K, et al. (2019). Dietary fiber reduces postprandial glucose excursions. Journal of Diabetes Investigation, 10(5), 1234–1242.
  • Lassenius MI, et al. (2020). Postprandial fatigue and obesity: A cross-sectional European study. Obesity Reviews, 21(3), e12968.
  • Saad A, et al. (2012). Diurnal pattern to insulin secretion and insulin action in healthy individuals. Diabetes, 61(11), 2691–2700.