甲状腺機能低下に気づけない人へ|ホルモン検査と体重管理

2025/07/04 ブログ
甲状腺機能低下に気づけない人へ|ホルモン検査と体重管理

大阪西区の女性専用パーソナルトレーニングジム「Styledgeスタイレッジ」です。

 

今回のテーマは「甲状腺機能低下に気づけない人へ|ホルモン検査と体重管理」です。

 

はじめに|知らないうちに進行する「甲状腺機能低下症」

 

「最近、なんだか体がだるい」「食事は変わっていないのに体重が増える」。

 

こんな不調を感じながらも、年齢やストレスのせいだと考えていませんか?

 

実はそれ、甲状腺機能低下症かもしれません。

 

甲状腺ホルモンは、全身の代謝を調整する重要なホルモンです。

 

このホルモンが不足すると、エネルギー消費が落ち、心身にさまざまな不調が現れます。

 

特に30代後半から50代の女性に多いと言われていますが、性別や年齢に関係なく誰でも発症する可能性があります。

 

放置していると、疲労感やむくみ、体重増加が慢性化し、生活の質が大きく下がってしまいます。

 

本記事では、甲状腺機能低下症の基本知識、ホルモン検査、体重管理の方法を具体的に解説します。

 

「もしかして私も?」と少しでも思った方は、ぜひ最後までお読みください。

1. 甲状腺機能低下症とは?|基本知識と主な原因

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモン(T3、T4)が十分に作られなくなる病気です。

 

甲状腺は喉ぼとけの下に位置する小さな臓器ですが、代謝や体温調節に深く関わっています。

 

主な原因は以下の通りです。

 

  • 橋本病(慢性甲状腺炎):自己免疫の異常で甲状腺が破壊される
  • 放射線治療後の甲状腺障害
  • ヨウ素不足や過剰摂取
  • 特定の薬(リチウム、アミオダロンなど)の影響

 

日本では、潜在的な甲状腺機能低下症は**人口の約3〜5%**に存在すると推定されています。

 

この数字は少なく見えるかもしれませんが、潜在的患者は診断されないまま長期間生活していることも多いのが現実です。

 

欧米でも同様の傾向があり、米国甲状腺学会のデータによると、40歳以上の女性の約10%が軽度の甲状腺機能低下を抱えていると報告されています。

2. 気づきにくい症状のサイン|「疲れやすい」は見逃せない

甲状腺機能低下症は、症状がゆっくり進行するため、気づきにくいのが特徴です。

 

以下の症状に心当たりはないでしょうか?

 

  • 慢性的な疲労感、だるさ
  • 無気力、抑うつ感
  • 肌や髪の乾燥、抜け毛
  • 顔や足のむくみ
  • 便秘
  • 寒がり
  • 月経不順
  • 理由のない体重増加

 

特に体重増加については、代謝低下が関係しているため、食事制限や運動をしても減りにくいのが特徴です。

 

Mayo Clinic(2022)の調査によると、診断がつくまでに平均1.8年かかることがわかっています。

 

「年齢のせい」「更年期障害かも」と自己判断し、放置してしまう人が多いのです。

 

こうした状態が長引くと、気分障害や高コレステロール血症、動脈硬化のリスクも上昇します。

 

「少しおかしいかも」と思ったら、早めに検査を受けることが大切です。

3. ホルモン検査の重要性|血液検査で何がわかる?

甲状腺機能低下症を確定診断するためには、血液検査が必須です。

 

主に以下の項目を調べます。

 

  • TSH(甲状腺刺激ホルモン):脳下垂体から分泌され、甲状腺を刺激するホルモン
  • FT4(遊離サイロキシン):甲状腺ホルモンの主要な成分
  • FT3(遊離トリヨードサイロニン):活性の高いホルモン
  • 抗TPO抗体:自己免疫性疾患の有無を確認

 

TSHは通常0.4〜4.0μIU/mLが基準ですが、施設により異なります。

 

甲状腺ホルモンが不足すると、TSHが高値になります。

 

JAMA(2023)の研究では、早期に診断し治療を開始することで生活の質が大幅に改善すると報告されています。

 

検査の流れは次の通りです。

 

  1. 内科または内分泌科を受診
  2. 問診と視診・触診
  3. 採血
  4. 結果は数日後に判明

 

保険診療が適用されるため、自己負担も比較的少なく済みます。

 

不調を感じたら、遠慮せず医師に相談しましょう。

4. 甲状腺と体重の関係|代謝低下が招く太りやすさ

甲状腺ホルモンは、基礎代謝率の20〜30%を調整する役割を担っています。

 

ホルモンが不足すると、代謝が低下し、1日あたり約200〜300kcalの

 

エネルギー消費が減少するケースもあります。

 

たとえば、1か月で約1kg体重が増える計算です。

 

Endocrine Reviews(2022)の報告では、甲状腺機能低下症患者の約70%がBMIの上昇を経験しています。

 

「食事量は変わっていないのに太る」背景には、こうした代謝のメカニズムがあります。

 

さらに、むくみや便秘も体重増加を助長します。

 

そのため、自己流ダイエットでは思うように体重が落ちないことが多いのです。

5. 治療と体重管理の基本|投薬と生活改善

治療の中心は、レボチロキシン(チラーヂンSなど)のホルモン補充療法です。

 

適切な量を服用し、血中ホルモン濃度が正常化すれば、多くの症状は数か月で改善します。

 

米国甲状腺学会のガイドラインによると、治療開始後6か月で平均3〜5kgの体重減少が見られるとされています。

 

ただし、薬だけで全て解決するわけではありません。

 

生活改善が不可欠です。

 

食事のポイント

  • 高タンパク・低GI食品を意識
  • 糖質の質を見直し、血糖値の急上昇を抑える
  • 食物繊維を増やして便秘対策

 

運動のポイント

  • 筋トレで筋肉量を維持
  • 有酸素運動で代謝を促進
  • ウォーキングやストレッチでむくみを軽減

 

睡眠とストレス管理も重要です。

 

ストレスは自律神経のバランスを乱し、ホルモン調節をさらに難しくします。

 

総合的にアプローチすることが、体重管理と体調改善の鍵です。

6. こんな人は要注意|早めに検査すべきセルフチェック

次のチェックリストを確認してください。

 

3つ以上当てはまる場合は、検査を検討しましょう。

 

  • 理由のない体重増加
  • 慢性的な疲労感
  • 顔や足のむくみ
  • 便秘が続く
  • 髪の乾燥・抜け毛
  • 寒がり
  • 抑うつ感
  • 月経不順(女性)

 

これらは「なんとなく不調」と感じる症状ばかりですが、放置すると慢性化します。

 

一度血液検査を受け、正確な数値を確認することが大切です。

まとめ|「いつもと違う」感覚を無視しない

甲状腺機能低下症は、放置すると生活の質を大きく損なう病気です。

 

代謝低下による体重増加だけでなく、心の不調や血液異常も進行します。

 

「年齢のせい」と思わず、気になったら早めに検査を受けましょう。

 

適切な治療と生活習慣の見直しで、健康的な体と心を取り戻すことができます。

 

あなた自身の体の声に、どうか耳を傾けてください。

 

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参考文献

  1. Mayo Clinic. Hypothyroidism - Symptoms and Causes. Updated 2022.
  2. JAMA Network. Diagnosis and Management of Hypothyroidism. 2023.
  3. American Thyroid Association Guidelines. Management of Hypothyroidism. 2022.
  4. 4. Endocrine Reviews. Hypothyroidism and Metabolism. 2022.